ままならない

オタクはしんどい

刀ステと刀ミュ

 

   【舞台刀剣乱舞 義伝 暁の独眼竜】7月1日夜公演 無事にチケットがご用意されたので観劇してきました!

刀剣乱舞には思うことが多々あるのでだらだらと書き殴ります。今作のネタバレはしないつもりですがきっとしちゃうので、了承済みの方だけ目を通して頂けると助かります。

あと、前作と刀ミュのほうはがっつりネタバレしていきまーす。

 

 

過去の記事でも書いてあるかもしれませんが、そもそもわたしは刀剣乱舞はゲームユーザーでした。刀ミュは存在把握済み、刀ステは推しが出るけど1人で行くのはちょっと…そんなレベルでした。

そこから友人の誘いを受けて、らぶフェス→再演→みほとせ→独眼竜 と、生涯の運を全部使い切ったのかなって感じで生の彼らに会ってきました。ありがたや。

初演、再演、らぶフェス、ステ蔵出しDVD購入済みの、刀ステ派です。刀ミュにまで手を出すと破産するからあまり深追いはしないけど、好きなキャラや俳優さんが出るならチェックしたい、刀ステは何が何でも全作みたい、そういうスタンスに落ち着きました。

 

何作か目にして思ったことは、「脚本、演出、役者の実力に一切のごまかしが効かない舞台」だということ。

 

そういう意味で、前作(虚伝 燃ゆる本能寺)は正直期待外れでした。何が気に食わなかったって、内容はもちろん、とりあえず殺陣しておけばいいだろ、真剣必殺で脱げばいいだろ、との具合で、刀剣男士たちの見せ場である殺陣があまりにも多すぎたこと。そりゃ殺陣も真剣必殺も楽しみにしていたけれど、若手俳優の名実ともにある人たちを使うのに見せ場はそこ重点的にって惜しいとすら感じました。

まぁ、公演終了後は推しに会えたことで胸がいっぱいで、彼らの演技に圧倒されてたけど。

でも、帰りの新幹線のなかで、結局あの舞台はどういう内容だったのか、あの2時間を超える時間の中で件の刀剣男士は何を得て納得して成長したのか、全然わからなかった。それなりの交通費とチケット代、グッズ代と、まったくもって可愛くない額の支払いに眉を寄せました。

それでもDVD買っちゃうあたりがオタクのしんどいところなんですけど。日替わりと特典は捨てきれなかった……。

 

そんな苦い思いを胸のうちに押し殺しながら、「三百年の子守唄」にいきました。

初の刀ミュ、生の荒木宏文に何度か呼吸が止まりそうになりながら、ここでもやっぱりわたしは最後まで舞台の世界観に入り込めなかった。それがほんの少しだけ寂しくて、劇場のいたるところから漏れる啜り泣く声が羨ましかった。

目の前で彼らは一生懸命いきているのに、わたしは全然彼らを、刀剣男士たちを応援できない。曲のタイミングも、話の展開も、どうしても気に入らなかった。

それでもしっかり2部は楽しみました。全力でペンライト振って、しっかり荒木宏文財木琢磨の流れ弾ファンサを食らって叫んできました。めっちゃ楽しかった(小並感)

 

とまぁこんな感じだったので、刀ミュの過去公演分はチェックしてすらいないですし、みほとせのDVDも購入してません。らぶフェスを延々と見返して叫び、ステの日替わりをみながら爆笑するまいにち。

刀剣乱舞はもういいかな、今後推しがでることは滅多にないと思うけど、でたらみようかな。春先にはそれぐらいの熱量しか残ってませんでした。

 

なので、今作も正直まったく1ミリも何も期待していなかったです。むしろ、今作も好きになれなかったらもう観るのやめちゃうかもな、なんて思ってました。こう書くと観れなかった人たちに怒られそう。おこらんといて。

 

友人分のために歌仙、自分用にあらまっきーととんちゃんのグッズを買い込んでいざ観劇。

結論から言うと、今作は前作よりも好きです。最高。3時間じっくり世界に入り込めました。良い舞台をみせてくれてありがとうとの思いでいっぱいです。

 

では、どこが前作と違ったのか。

 

たくさんありすぎて書ききれないんですけど、特に良かったのが、出てくる人物全員に平等にスポットライトが当たるということ。

前作は内容の割に登場人物が多くごちゃついている印象だったんですけど、今作は伊達組と細川組とすっきりしてたのが何よりもよかった。おかげでじっくり彼らがどういう思いでいるのか受け止められました。これはほんとに嬉しかった。

 

あと、どことは詳しく述べないけど、ループするという新しい観点も面白い。原作が大元の設定しかないぶん、まっさらなので、良くも悪くもやりたいようにやれる。そういう刀剣乱舞の魅力を随所でさり気なくみせてきたな、って感じです。

 

末満作品をみたことがないのでなんともいえないですけど、良くも悪くも見せ場以外はさっぱり目かな、と。

民放ドラマをみてても思うんですけど、最近人気のある脚本家さんって大体そんな感じがする。盛り上がりだけぐわっとして、あとはさっぱり後味よく、みたいな。すごく、淡々としてる。そういう意味では、末満さんの脚本は観やすくて好き嫌いがはっきりしそうだなぁ、と。

 

好きか嫌いかと言われれば、うーん、て感じです。今作はわたし的大ヒットだったけど、もしまた前作みたいなのがきたら…と考えるとちょっとこわいかな。

グランギニョル観たかったなぁ。

 

ちょっと話がそれました、戻ります。

 

殺陣やら気に入ったところは挙げて言ったらキリがないし、他のブログさんやTwitterでも良いと思われたところは取り上げられてるのでわたしのは書かなくてもいいかな。好きになるところって大体どの人も一緒なのほんと面白いですよね。また逸れた!笑

 

んで、書きたかったのはお気に入りのところじゃなくて引っかかったところ。

 

刀剣乱舞といえば回想集めも醍醐味の一つなので、今作でもがっっっっつりゲームで出てくる回想シーンあります。会話の出だしほとんどそれってぐらい出てきます。7面のところのやつ。

あれを生でみれるのほんと嬉しかったんですけど、舞台でやると変な感じになるのでやめてほしい。

 

そもそもあのシーンって、掛け合いによってはちゃんとした会話になってないんですよね。

ゲームから切り離せないのはもちろん理解しているし、ゲームユーザーがほとんどの観客には間違いなくウケるのは分かるけど、でもあれはゲームだからいいのであって、俳優さんがやると途端に嘘くささが滲み出てしまうというか。

嘘臭いっていったら語弊が生まれそう…うーん、なんていうか、途端に作り物感が増すというか。

刀剣男士は人間の姿をした人間でないものなので、まぁそういう風にアピール強めるならいいのかもしれないけれど……。

ちょっと纏めるのがむずかしいので放り投げちゃいますが、そこだけが本当に個人的に惜しかったなぁ。

 

文句ばかり書きましたが、言わずもがなスタッフ、キャスト陣の研ぎ澄まされた迫力に拍手喝采です。

新しいOPもかっこよく、EDも変わらずに番傘くるくるしてて素敵でした。今回のは記憶が正しければ前作より激しい曲調です。熱く漢らしいのに、伊達男が栄えるおしゃれな感じ。

 

気になる日替わりもパワーアップして、ふっと場を和ませてくれます。

何より、俳優さんたちが楽しそうなんですよね。演じる役への愛が溢れているというか、アンサンブル含め本当に刀ステを大切にしてくれているのが伝わってくる。

観客も、制作側も、みんなが刀剣乱舞をあいしてる。色々書いたけど、ほんとうに夢のような空間だなぁと思いました。

 

あとそうですね、刀剣乱舞の良いところは実力派しかでないところかなぁ。

テニミュみたいな登竜門があれば、刀剣乱舞みたいにある程度の実力がないと出れない舞台、生執事みたいに実力は揃いの贅沢なミュージカルと、それぞれに必ず付加価値がある。

そういう風に考えれば、刀ステ、刀ミュともにこれから人気は増していく一方だろうし、これからも生き残り続ける作品になれる気がします。

 

 

なーーーんて偉そうなことをつらつら書きましたけど、何だかんだで今から刀ミュの秋の新作公演が待ち遠しいし、はやく今作のDVDがほしい。

大千秋楽ライビュ逃した人間に慈悲はない。この世は地獄です……。